「もうすぐ引越しをするけど、ハウスクリーニング料金っていくら請求されるのかな?」
「自分が住んでいる部屋のハウスクリーニング料金の相場が分からない」
あなたは今、このような事でお悩みではありませんか?

賃貸住宅の退去時に、ハウスクリーニング料金の相場を知らない借主に対し、貸主が法外な料金を請求していた事例は多くあります。

そこで、当ページではハウスクリーニングの料金相場について解説しています。
料金相場を理解していれば、請求金額が妥当かどうか判断できることでしょう。

また、借主・貸主どちらがハウスクリーニング料金を負担するべきか、ハウスクリーニング料金をめぐるトラブルの事例、少しでも多く敷金を取り戻すコツなども紹介していますので、退去時の交渉方法・敷金返還をめぐるトラブルを回避する方法を理解していただけます。

トラブルなく引越しができるよう、この記事がお役に立てば幸いです。

ハウスクリーニングって何?内容や実施時期について

ハウスクリーニングとは、プロの清掃業者が行うマンションの部屋全体・一戸建住宅全体のクリーニングです。

専門的な知識や技術を持ったスタッフが丁寧にクリーニングを行うため、素人では掃除が難しい部分まで綺麗になります。
玄関やキッチンはもちろん、換気扇やレンジフード、トイレ、浴室、洗面所、ベランダ、窓やサッシ、床、エアコンなど、部屋の隅々までクリーニングを行うため、賃貸住宅の退去後にハウスクリーニングが行わることが一般的です。

また、「忙しくて掃除まで手がまわらない」「大掃除の代わりにプロに依頼したい」という方が、自宅のクリーニングを依頼することもあります。

ハウスクリーニングの料金相場

ハウスクリーニングの料金相場は、間取りやクリーニングをする部分によって違います。
ここからは、間取り別・部分別の料金相場を紹介しますので、参考にしてみてください。

間取り別の料金相場

間取り別の料金相場は以下の通りです。
居住中か空室かによっても料金相場が変わるので、注意しましょう。

■居住中

間取り マンション・アパート 戸建
1K・ワンルーム 30,000円~45,000円
1DK~2LDK 40,000円~70,000円 40,000円~120,000円
3DK~4LDK 50,000円~100,000円 70,000円~150,000円
5LDK以上 100,000円以上 170,000円以上

 

■空室

間取り マンション・アパート 戸建
1K・ワンルーム 15,000円~30,000円
1DK~2LDK 30,000円~70,000円 30,000円~80,000円
3DK~4LDK 40,000円~85,000円 50,000円~120,000円
5LDK以上 70,000円以上 100,000円以上

部分別の料金相場

部分別の料金相場は以下の通りです。
部屋まるごとのクリーニング料金と比較すると、割高であることが分かります。

 

クリーニングする部分 作業料金
キッチン(台所) 20,000円
洗面所 10,000円
エアコン(家庭用壁掛けタイプ) 12,000円
レンジフード・換気扇(フードタイプ) 17,000円
浴室クリーニング 16,000円
トイレクリーニング 10,000円
3,000円(1枚あたり)
※サイズによって変動
12,000円(6畳あたり)
7,000円(10平米あたり)
鍵(一般的な鍵やカードキーの交換費用) 10,000円

賃貸住宅の退去時にハウスクリーニングの料金は負担する必要がある?

賃貸住宅を退去する際、基本的には借主にハウスクリーニング料金を負担する義務はありません。(本来は貸主が空室をクリーニングする義務を負います。)

ただし、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には
「故意や過失、通常の使用を超えるような使用による損耗や毀損は借主の負担が妥当」
だと明記されています。
つまり、故意や過失で傷や汚れができた場合は借主の負担、通常使用による汚れや経年劣化に関しては、貸主の負担が妥当だということです。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」はこちら

しかし、普通に部屋を使っていても、退去時にハウスクリーニング料金が敷金から差し引かれることがよくあります。
その理由は、契約書に「借主は退去時にハウスクリーニングの料金を負担する」という条項があるからです。

国土交通省のガイドラインには法的拘束力がないため、契約書にサインして入居している以上、ハウスクリーニングの料金を請求されても違法だとは言い切れません。(裁判でもケースによって判断が分かれます。)
とはいえ、退去時に法外なクリーニング料金を請求された場合は、交渉すると請求金額が下がることもあります。

では、本来はどういったケースが貸主負担/借主負担になるのか、見ていきましょう。

長年の使用による劣化や汚れのクリーニング費用は貸主負担

繰り返しになりますが、長年の使用による劣化や汚れのクリーニング費用は、貸主が負担するものです。
長年の使用による劣化や汚れとは、次のようなケースを指します。

・長年の使用による壁紙の劣化(日焼け・剥がれるなど)
・建物の構造的な欠陥で発生した亀裂
・家具の設置による床やカーペットのへこみ
・テレビや冷蔵庫の設置による壁紙の黒ずみ
・エアコンの設置による壁の穴
・畳・浴槽・風呂釜などの取り換えや清掃
・網戸・鍵・設備機器の取り換え

など

以上のように、借主が普通の住み方や使い方をしても避けられない汚れや損耗については、貸主が原状回復する義務を負うことになります。

故意・過失による傷や汚れのクリーニング費用は借主負担

故意や過失による傷や汚れがある場合、クリーニングの費用は借主が負担することになります。
また、通常の使用では発生しない傷や汚れがある場合も、借主が原状回復しなくてはなりません。
借主が費用を負担するケースは次の通りです。

・喫煙による壁紙の変色や畳・カーペットなどの焦げ
・飲みこぼしなどで出来たシミ
・日常的な手入れ不足が原因のキッチン周りのススや油汚れ
・引っ越し作業や家具の移動で生じた傷やへこみ
・窓の結露を放置して生じたシミ・腐食
・ペットによる傷や臭い
・ポスターを張るために開けた壁の穴

など

高額なハウスクリーニング費用を請求された事例をチェック!

先に説明したように、賃貸住宅の退去時に思いもよらない高額なハウスクリーニング費用を請求されることがあります。
ここからは、そういった経験をされた方の口コミを紹介していきますので、退去時のトラブルを避けるためにもぜひ参考にしてください。

ペットOKのマンションで消臭作業代を請求された

ペットOKの賃貸マンションに5年ほど住んでいました。
結婚して引っ越すことになったのですが、ハウスクリーニング費用以外に、ペットによる床や壁の傷の修復費用として10万円ほどの請求が!
ペットOKのマンションだったので納得がいかず管理会社にかけあったのですが、結局払うことになりました。

よくよく調べてみると、ペットによる傷や臭いは借主の過失と判断されるらしく、払わなければいけないようです。
確かにペットOKのマンションだからといって、皆さんペットを飼っているわけではありませんからね。
これから引越しを考えている方は注意してください。

(30代・女性)

もともと傷があった壁の修理費用を請求された

僕が住んでいたマンションの壁には、入居時に大きな傷がありました。
引っ越すときに修復費用を請求されると嫌なので、傷の写真を撮っていたのですが、日付のない写真だったので意味がありませんでした・・・。
結局、修理費用+クリーニング代を払うことになってしまい、とても後悔しています。

皆さんも入居時に傷や汚れがある時は、日付の分かる新聞紙などと一緒に写真を撮り、すぐに管理会社に連絡しましょう。
対応を後回しにしていると、僕のようになりますよ。

(20代・男性)

丁寧に使っていたのにクリーニング代を請求された

賃貸アパートに6年住んだ後、引っ越しの際にクリーニング代として8万円請求されました。
もともと古い物件で入居時からそれほどキレイではなかったため、クリーニング代が請求されることはないだろうと思っていたのでビックリです。
入居後は丁寧に使っていましたし、大きな傷や汚れはつけていません。

引っ越した後に調べたところによると、国交省のガイドラインには壁紙の減価償却年数などの目安が規定されているようです。
知っていれば交渉の余地があったのですが、泣き寝入りすることになりました。

(30代・男性)

自分でハウスクリーニングをすると敷金は全額戻ってくる?

退去前に自分でハウスクリーニングをした場合、敷金の返還率が高くなる可能性はあります。
しかし、丁寧に使用しているつもりでも、気が付かないうちに部屋を傷付けたり汚したりしていることがあるため、全額返還は難しいでしょう。

そもそも、自分で完璧にハウスクリーニングをすることは不可能です。
綺麗な状態で部屋を明け渡すためには、プロの業者にハウスクリーニングを依頼しなくてはなりません。

とはいえ、プロに依頼すると少なくとも30,000円以上は料金がかかる上、入居時の契約書にハウスクリーニング料金についての条項がある場合、退去時にクリーニング料金が敷金から差し引かれることになります。

退去時のハウスクリーニング費用を抑えるためのコツ

敷金全額返還は難しいですが、退去時のハウスクリーニング料金を抑えるためのポイントはあります。
順に紹介しますので、引越し前にぜひ実行してみましょう。

できる範囲で掃除をしておく

壁紙、トイレ、キッチン、浴室など、汚れが目立つ部分は出来る範囲で掃除しておきましょう。
賃貸住宅を退去する時は、管理会社の担当者による立ち合いがあります。

立ち合いのチェックで部屋が綺麗だと、担当者の印象が良くなって敷金から差し引かれる金額が下がる可能性があります。

どのハウスクリーニング業者に依頼するのか聞いておく

退去前には、貸主がどの業者へハウスクリーニングを依頼するのか確認しておくことも重要です。
依頼する業者が分かれば、業者の公式サイトなどでクリーニングの料金をチェックできます。

もし請求金額が業者の料金とかけ離れている場合は、交渉次第で下がるかもしれません。

国土交通省のガイドラインを盾に交渉する

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をプリントアウトしておけば、ハウスクリーニング料金の交渉をする際に便利です。
ガイドラインには、貸主と借主が負担する対象範囲や負担割合を決める基準などが明記されています。
ガイドラインを盾にすれば、交渉がしやすいのでおすすめです。

ただし、ガイドラインには法的拘束力がないため、強気の姿勢で交渉に臨むのは良くありません。
貸主・借主の両社が納得できる形で折り合いをつけましょう。

負担額の折半を提案する

いくら交渉をしても貸主が納得しない場合は、ハウスクリーニング費用の負担額を折半する提案をしてみましょう。
貸主にしてみても、敷金の返還交渉に時間をとられるよりも、早く次の借主に部屋を明け渡す方が良いと考えているはずです。
交渉が長引くことを嫌って、妥協してくれるかもしれません。

納得いかない時はサインしない

退去時の立ち合いが終わると、必ず担当者にサインを求められます。
しかし、ハウスクリーニングの請求金額に納得がいかない時は、絶対にサインしてはいけません。
請求金額の詳細を開示してもらった上で、引き下げ交渉を行いましょう。

また、清掃業者から中間マージンをもらう悪徳業者が立ち会っていることもあるので、必ず担当者の名刺をもらっておきましょう。

新居の契約時に注意すべきポイント

退去時のトラブルを避けるためには、新居の契約時にも注意すべきポイントがあります。

・契約書のハウスクリーニング特約条項を確認する
内容を確認して不明な点がある場合は、必ず納得がいくまで質問しておきましょう。

・国土交通省のガイドライン「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト」に記入する
先に紹介した国土交通省のガイドラインには、「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト」というページがあります。
部屋の各部分について、入居時の損耗の有無や交換年月、退去時の修正・交換・負担の有無を記入できるので、貸主立会いのもとで記入すれば、退去時のトラブル回避に役立つでしょう。

・目立つ傷や汚れは撮影しておく
入居時に大きな傷や汚れがあった場合は写真を撮り、すぐ貸主に報告しましょう。
入居した後や退去時に報告しても、借主の故意や過失による傷・汚れだとみなされる可能性があります。
なお、写真を撮る際は、新聞紙など日付が分かるものと一緒に撮影することが重要です。

まとめ

ハウスクリーニング料金の相場や貸主・借主の負担義務について説明してきましたが、いかがでしたか?

間取りや部分別の料金相場、原状回復費用の負担義務について理解していれば、退去時に交渉をして請求金額を下げられるかもしれません。
どうしても交渉に応じてもらえない時や、法外なハウスクリーニング料金を請求された時は、国民生活センターや地域の消費者センターに相談するという方法もあります。

いずれにしても退去時のトラブルを避けるためには、入居時に契約内容についてよく確認し、部屋を丁寧に使うことを心がけましょう。